○天草広域連合公共建築設計業務委託契約約款

平成21年5月1日

告示第4号

注 平成26年3月から改正経過を注記した。

天草広域連合設計業務等委託契約約款(平成13年告示第5号)の全部を改正する。

(総則)

第1条 委託者及び受託者は、この約款(契約書を含む。以下同じ。)に基づき、設計業務委託仕様書(別冊の図面、仕様書、現場説明書及びこれらの図書に係る質問回答書並びに現場説明に対する質問回答書をいう。以下「設計仕様書」という。)に従い、日本国の法令を遵守し、この契約(この約款及び設計仕様書を内容とする業務の委託契約をいう。以下同じ。)を履行しなければならない。

2 受託者は、契約書記載の業務(以下「業務」という。)を契約書記載の履行期間(以下「履行期間」という。)内に完了し、契約の目的物(以下「成果物」という。)を委託者に引き渡すものとし、委託者は、その業務委託料を支払うものとする。

3 委託者は、その意図する成果物を完成させるため、業務に関する指示を受託者又は第15条に定める受託者の管理技術者に対して行うことができる。この場合において、受託者又は受託者の管理技術者は、当該指示に従い業務を行わなければならない。

4 受託者は、この約款若しくは設計仕様書に特別の定めがある場合又は前項の指示若しくは委託者と受託者との協議がある場合を除き、業務を完了するために必要な一切の手段をその責任において定めるものとする。

5 この契約の履行に関して委託者と受託者との間で用いる言語は、日本語とする。

6 この約款に定める金銭の支払に用いる通貨は、日本円とする。

7 この契約の履行に関して委託者と受託者との間で用いる計量単位は、設計仕様書に特別の定めがある場合を除き、計量法(平成4年法律第51号)に定めるものとする。

8 この約款及び設計仕様書における期間の定めについては、民法(明治29年法律第89号)及び商法(明治32年法律第48号)の定めるところによるものとする。

9 この契約は、日本国の法令に準拠するものとする。

10 この契約に係る訴訟の提起又は調停の申立てについては、日本国の裁判所をもって合意による専属的管轄裁判所とする。

(平26告示9・一部改正)

(指示等及び協議の書面主義)

第2条 この約款に定める指示、請求、通知、報告、申出、承諾、質問、回答及び解除(以下「指示等」という。)は、書面により行わなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、緊急やむを得ない事情がある場合には、委託者及び受託者は、指示等を口頭で行うことができる。この場合において、委託者及び受託者は、既に行った指示等を書面に記載し、7日以内にこれを相手方に交付するものとする。

3 委託者及び受託者は、この約款の規定に基づき協議を行うときは、当該協議の内容を書面に記録するものとする。

(平26告示9・一部改正)

(業務行程表の提出)

第3条 受託者は、この契約締結後5日以内に設計仕様書に基づいて業務工程表を作成し、委託者に提出しなければならない。

2 委託者は、必要があると認めるときは、前項の業務工程表を受理した日から7日以内に、受託者に対してその修正を請求することができる。

3 この約款の規定により履行期間又は設計仕様書が変更された場合において、委託者は、必要があると認めるときは、受託者に対して業務工程表の再提出を請求することができる。

4 第1項及び第2項の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第1項中「この契約締結後」とあるのは、「当該請求があった日から」と読み替えるものとする。

5 業務工程表は、委託者及び受託者を拘束するものではない。

(平26告示9・一部改正)

(契約の保証)

第4条 受託者は、この契約の締結と同時に、次の各号のいずれかに掲げる保証を付さなければならない。ただし、第5号の場合においては、履行保証保険契約の締結後、直ちにその保険証券を委託者に寄託しなければならない。

(1) 契約保証金の納付

(2) 契約保証金の納付に代わる担保となる有価証券等の提供

(3) この契約による債務の不履行により生ずる損害金の支払を保証する銀行、委託者が確実と認める金融機関又は保証事業会社(公共工事の前払金保証事業に関する法律(昭和27年法律第184号)第2条第4項に規定する保証事業会社をいう。以下同じ。)の保証

(4) この契約による債務の履行を保証する公共工事履行保証証券による保証

(5) この契約による債務の不履行により生ずる損害をてん補する履行保証保険契約の締結

2 前項の保証に係る契約保証金の額、保証金額又は保険金額(第4項において「保証の額」という。)は、業務委託料の10分の1以上としなければならない。

3 第1項の規定により受託者が同項第2号又は第3号に掲げる保証を付したときは、当該保証は、契約保証金に代わる担保の提供として行われたものとし、同項第4号又は第5号に掲げる保証を付したときは、契約保証金の納付を免除する。

4 業務委託料の変更があった場合には、保証の額が変更後の業務委託料の10分の1に達するまで、委託者は、保証の額の増額を請求することができ、受託者は、保証の額の減額を請求することができる。

(平26告示9・一部改正)

(権利義務の譲渡等)

第5条 受託者は、この契約により生ずる権利又は義務を第三者に譲渡し、又は承継させてはならない。ただし、あらかじめ委託者の承諾を得た場合は、この限りでない。

2 受託者は、成果物(未完成の成果物及び業務を行う上で得られた記録等を含む。次条第2項において同じ。)を第三者に譲渡し、貸与し、又は質権その他の担保の目的に供してはならない。ただし、あらかじめ委託者の承諾を得た場合は、この限りでない。

(平26告示9・一部改正)

(秘密の保持)

第6条 受託者は、この契約の履行に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

2 受託者は、委託者の承諾なく、成果物を他人に閲覧させ、複写させ、又は譲渡してはならない。

(平26告示9・一部改正)

(著作権の帰属)

第7条 成果物(第37条第1項に規定する指定部分に係る成果物及び同条第2項に規定する引渡部分に係る成果物を含む。以下この条から第11条までにおいて同じ。)又は成果物を利用して完成した建築物(以下「本件建築物」という。)が著作権法(昭和45年法律第48号)第2条第1項第1号に規定する著作物(以下「著作物」という。)に該当する場合には、著作権法第2章及び第3章に規定する著作者の権利(以下この条から第11条までにおいて「著作権等」という。)は、著作権法の定めるところに従い、受託者又は委託者及び受託者の共有に帰属するものとする。

(平26告示9・一部改正)

(著作物等の利用の許諾)

第8条 受託者は、委託者に対し、次に掲げる成果物の利用を許諾する。この場合において、受託者は、当該成果物の利用を委託者以外の第三者に許諾してはならない。

(1) 成果物を利用して建築物を1棟(成果物が2以上の構えを成す建築物の建築をその内容としているときは、各構えにつき1棟ずつ)完成すること。

(2) 前号の目的及び本件建築物の増築、改築、修繕、模様替、維持、管理、運営、広報等のために必要な範囲で、成果物を委託者が自ら複製し、若しくは翻案、変形、改変その他の修正をすること又は委託者の委託した第三者をして複製させ、若しくは翻案、変形、改変その他の修正をさせること。

2 受託者は、委託者に対し、次に掲げる本件建築物の利用を許諾する。

(1) 本件建築物を写真、模型、絵画その他の媒体により表現すること。

(2) 本件建築物を増築し、改築し、修繕し、模様替えにより改変し、又は取り壊すこと。

(平26告示9・一部改正)

(著作者人格権の制限)

第9条 受託者は、委託者に対し、成果物又は本件建築物の内容を自由に公表することを許諾する。

2 受託者は、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、あらかじめ、委託者の承諾を得た場合は、この限りでない。

(1) 成果物又は本件建築物の内容を公表すること。

(2) 本件建築物に受託者の実名又は変名を表示すること。

3 受託者は、前条の場合において、著作権法第19条第1項及び第20条第1項の権利を行使しないものとする。

(平26告示9・一部改正)

(著作権等の譲渡禁止)

第10条 受託者は、成果物又は本件建築物に係る著作権法第2章及び第3章に規定する受託者の権利を第三者に譲渡し、又は承継させてはならない。ただし、あらかじめ委託者の承諾又は同意を得た場合は、この限りでない。

(平26告示9・一部改正)

(著作権の侵害の防止)

第11条 受託者は、その作成する成果物が、第三者の有する著作権等を侵害するものでないことを、委託者に対して保証する。

2 受託者は、その作成する成果物が第三者の有する著作権等を侵害し、第三者に対して損害の賠償を行い、又は必要な措置を講じなければならないときは、受託者がその賠償額を負担し、又は必要な措置を講ずるものとする。

(平26告示9・一部改正)

(一括再委託等の禁止等)

第12条 受託者は、業務の全部を一括して、又は設計仕様書において指定した部分を第三者に委任し、又は請け負わせてはならない。

2 受託者は、業務の一部を第三者に委任し、又は請け負わせようとするときは、あらかじめ委託者の承諾を得なければならない。ただし、委託者が設計仕様書において指定した軽微な部分を委任し、又は請け負わせようとするときは、この限りでない。

3 委託者は、受託者に対して、業務の一部を委任し、又は請け負わせた者の商号又は名称その他必要な事項の通知を請求することができる。

(平26告示9・一部改正)

(特許権等の使用)

第13条 受託者は、特許権、実用新案権、意匠権、商標権その他日本国の法令に基づき保護される第三者の権利(以下「特許権等」という。)の対象となっている履行方法を使用するときは、その使用に関する一切の責任を負わなければならない。ただし、委託者がその履行方法を指定した場合において、設計仕様書に特許権等の対象である旨の明示がなく、かつ、受託者がその存在を知らなかったときは、委託者は、受託者がその使用に関して要した費用を負担しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(監督員)

第14条 委託者は、監督員を置いたときは、その氏名を受託者に通知しなければならない。監督員を変更したときも、同様とする。

2 監督員は、この約款に定めるもの及びこの約款に基づく委託者の権限とされる事項のうち委託者が必要があると認めて監督員に委任したもののほか、設計仕様書の定めるところにより、次に掲げる権限を有する。

(1) 委託者の意図する成果物を完成させるための受託者又は受託者の管理技術者に対する業務に関する指示

(2) この約款及び設計仕様書の記載内容に関する受託者の確認の申出又は質問に対する承諾又は回答

(3) この契約の履行に関する受託者又は受託者の管理技術者との協議

(4) 業務の進ちょくの確認、設計仕様書の記載内容と履行内容との照合その他契約の履行状況の調査

3 委託者は、2人以上の監督員を置き、前項の権限を分担させたときにあってはそれぞれの監督員の有する権限の内容を、監督員にこの約款に基づく委託者の権限の一部を委任したときにあっては当該委任した権限の内容を、それぞれ受託者に通知しなければならない。

4 第2項の規定に基づく監督員の指示又は承諾は、原則として、書面により行わなければならない。

5 この約款に定める書面の提出は、設計仕様書に定めるものを除き、監督員を経由して行うものとする。この場合においては、当該書面は、監督員に到達した日をもって委託者に到達したものとみなす。

(平26告示9・一部改正)

(管理技術者)

第15条 受託者は、業務の技術上の管理を行う管理技術者を定め、その氏名その他必要な事項を委託者に通知しなければならない。管理技術者を変更したときも、同様とする。

2 管理技術者は、この契約の履行に関し、業務の管理及び統括を行うほか、業務委託料の変更、履行期間の変更、業務委託料の請求及び受領、次条第1項の規定による請求の受理、同条第2項の規定による決定及び通知、同条第3項の規定による請求、同条第4項の規定による通知の受理並びにこの契約の解除に係る権限を除き、この契約に基づく受託者の一切の権限を行使することができる。

3 受託者は、前項の規定にかかわらず、自己の有する権限のうち、これを管理技術者に委任せず自ら行使しようとするものがあるときは、あらかじめ当該権限の内容を委託者に通知しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(管理技術者等に対する措置請求)

第16条 委託者は、管理技術者又は受託者の使用人若しくは第12条第2項の規定により受託者から業務を委任され、若しくは請け負った者がその業務の実施につき著しく不適当と認められるときは、受託者に対して、その理由を明示した書面により、必要な措置をとるべきことを請求することができる。

2 受託者は、前項の規定による請求があったときは、当該請求に係る事項について決定し、その結果を請求を受けた日から10日以内に委託者に通知しなければならない。

3 受託者は、監督員がその職務の執行につき著しく不適当と認められるときは、委託者に対して、その理由を明示した書面により、必要な措置をとるべきことを請求することができる。

4 委託者は、前項の規定による請求があったときは、当該請求に係る事項について決定し、その結果を請求を受けた日から10日以内に受託者に通知しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(履行報告)

第17条 受託者は、設計仕様書の定めるところにより、契約の履行について委託者に報告しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(貸与品等)

第18条 委託者が受託者に貸与し、又は支給する図面その他業務に必要な物品等(以下「貸与品等」という。)の品名、数量等、引渡場所及び引渡時期は、設計仕様書の定めるところによる。

2 受託者は、貸与品等の引渡しを受けたときは、引渡しの日から7日以内に、委託者に受領書又は借用書を提出しなければならない。

3 受託者は、貸与品等を善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。

4 受託者は、設計仕様書の定めるところにより、業務の完了、設計仕様書の変更等によって不用となった貸与品等を委託者に返還しなければならない。

5 受託者は、故意又は過失により貸与品等が滅失し、若しくは損傷し、又はその返還が不可能となったときは、委託者の指定した期間内に代品を納め、若しくは原状に回復して返還し、又は返還に代えて損害を賠償しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(設計仕様書と業務内容が一致しない場合の修補義務)

第19条 受託者は、業務の内容が設計仕様書又は委託者の指示若しくは委託者と受託者との協議の内容に適合しない場合において、監督員がその修補を請求したときは、当該請求に従わなければならない。この場合において、当該不適合が委託者の指示によるとき、その他委託者の責任に帰すべき事由によるときは、委託者は、必要があると認められるときは、履行期間若しくは業務委託料を変更し、又は受託者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(条件変更等)

第20条 受託者は、業務を行うに当たり、次の各号のいずれかに該当する事実を発見したときは、その旨を直ちに委託者に通知し、その確認を請求しなければならない。

(1) 図面、仕様書、現場説明書及びこれらの図書に係る質問回答書並びに現場説明に対する質問回答書が一致しないこと(これらの優先順位が定められている場合を除く。)

(2) 設計仕様書に誤り又は脱漏があること。

(3) 設計仕様書の表示が明確でないこと。

(4) 履行上の制約等設計仕様書に示された自然的又は人為的な履行条件が実際と相違すること。

(5) 設計仕様書に明示されていない履行条件について予期することのできない特別な状態が生じたこと。

2 委託者は、前項の確認を請求されたとき、又は自ら前項各号に掲げる事実を発見したときは、受託者の立会いの上、直ちに調査を行わなければならない。ただし、受託者が立会いに応じない場合には、受託者の立会いを得ずに行うことができる。

3 委託者は、受託者の意見を聴いて、調査の結果(これに対してとるべき措置を指示する必要があると認めるときは、当該指示を含む。)を取りまとめ、調査の終了後14日以内にその結果を受託者に通知しなければならない。ただし、その期間内に通知できないやむを得ない理由があるときは、あらかじめ受託者の意見を聴いた上、当該期間を延長することができる。

4 前項の調査の結果により第1項各号に掲げる事実が確認された場合において、必要があると認められるときは、委託者は、設計仕様書の訂正又は変更を行わなければならない。

5 前項の規定により設計仕様書の訂正又は変更が行われた場合において、委託者は、必要があると認められるときは、履行期間若しくは業務委託料を変更し、又は受託者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(設計仕様書等の変更)

第21条 委託者は、前条第4項の規定によるほか、必要があると認めるときは、設計仕様書又は業務に関する指示(以下この条及び第23条において「設計仕様書等」という。)の変更内容を受託者に通知して、設計仕様書等を変更することができる。この場合において、委託者は、必要があると認められるときは、履行期間若しくは業務委託料を変更し、又は受託者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(業務の中止)

第22条 委託者は、必要があると認められるときは、業務の中止内容を受託者に通知して、業務の全部又は一部を一時中止させることができる。

2 委託者は、前項の規定により業務を一時中止した場合において、必要があると認められるときは、履行期間若しくは業務委託料を変更し、又は受託者が業務の続行に備え業務の一時中止に伴う増加費用を必要としたとき、若しくは受託者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(業務に係る受託者の提案)

第23条 受託者は、設計仕様書等について、技術的又は経済的に優れた代替方法その他改良事項を発見し、又は発案したときは、委託者に対して、当該発見又は発案に基づき設計仕様書等の変更を提案することができる。

2 委託者は、前項に規定する受託者の提案を受けた場合において、必要があると認めるときは、設計仕様書等の変更を受託者に通知するものとする。

3 委託者は、前項の規定により設計仕様書等が変更された場合において、必要があると認められるときは、履行期間又は業務委託料を変更しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(受託者の請求による履行期間の延長)

第24条 受託者は、その責任に帰すことができない事由により履行期間内に業務を完了することができないときは、その理由を明示した書面により委託者に履行期間の延長変更を請求することができる。

(平26告示9・一部改正)

(委託者の請求による履行期間の短縮等)

第25条 委託者は、特別の理由により履行期間を短縮する必要があると認めるときは、履行期間の短縮変更を受託者に請求することができる。

2 委託者は、この約款の規定により履行期間を延長すべき場合において、特別の理由があるときは、受託者に通常必要とされる履行期間に満たない履行期間への変更を請求することができる。

3 委託者は、前2項の場合において、必要があると認められるときは、業務委託料を変更し、又は受託者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(履行期間の変更方法)

第26条 履行期間の変更については、委託者と受託者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から14日以内に協議が整わない場合には、委託者が定め、受託者に通知する。

2 前項の協議開始の日については、委託者が受託者の意見を聴いて定め、受託者に通知するものとする。ただし、委託者が履行期間の変更事由が生じた日(第24条の場合にあっては委託者が履行期間の変更の請求を受けた日、前条の場合にあっては受託者が履行期間の変更の請求を受けた日)から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、受託者は、協議開始の日を定め、委託者に通知することができる。

(平26告示9・一部改正)

(業務委託料の変更方法等)

第27条 業務委託料の変更については、次の方法により算出するものとする。ただし、特別な事情がある場合は、委託者と受託者とが協議して定めるものとし、協議開始の日から14日以内に協議が整わない場合には、委託者が定め、受託者に通知する。

業務委託料=変更設計業務委託料×原業務委託料/原設計業務委託料

2 前項の協議開始の日については、委託者が受託者の意見を聴いて定め、受託者に通知するものとする。ただし、委託者が業務委託料の変更事由が生じた日から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、受託者は、協議開始の日を定め、委託者に通知することができる。

3 この約款の規定により、受託者が増加費用を必要とした場合又は損害を受けた場合に委託者が負担する必要な費用の額については、委託者と受託者とが協議して定める。

(平26告示9・一部改正)

(一般的損害)

第28条 成果物の引渡し前に、成果物に生じた損害その他業務を行うにつき生じた損害(次条第1項又は第2項に規定する損害を除く。)については、受託者がその費用を負担する。ただし、その損害(設計仕様書の定めるところにより付された保険によりてん補された部分を除く。)のうち、委託者の責任に帰すべき事由により生じたものについては、委託者が負担する。

(平26告示9・一部改正)

(第三者に及ぼした損害)

第29条 業務を行うにつき第三者に及ぼした損害について、当該第三者に対して損害の賠償を行わなければならないときは、受託者がその賠償額を負担する。

2 前項の規定にかかわらず、同項に規定する賠償額(設計仕様書の定めるところにより付された保険によりてん補された部分を除く。)のうち、委託者の指示、貸与品等の性状その他委託者の責任に帰すべき事由により生じたものについては、委託者がその賠償額を負担する。ただし、受託者が委託者の指示又は貸与品等が不適当であること等委託者の責任に帰すべき事由があることを知りながらこれを通知しなかったときは、この限りでない。

3 前2項の場合その他業務を行うにつき第三者との間に紛争を生じた場合においては、委託者及び受託者は協力してその処理解決に当たるものとする。

(平26告示9・一部改正)

(業務委託料の変更に代える設計仕様書の変更)

第30条 委託者は、第13条第19条から第23条まで、第25条第28条第33条又は第39条の規定により業務委託料を増額すべき場合又は費用を負担すべき場合において、特別の理由があるときは、業務委託料の増額又は負担額の全部又は一部に代えて設計仕様書を変更することができる。この場合において、設計仕様書の変更内容は、委託者と受託者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から14日以内に協議が整わない場合には、委託者が定め、受託者に通知する。

2 前項の協議開始の日については、委託者が受託者の意見を聴いて定め、受託者に通知しなければならない。ただし、委託者が前項の業務委託料を増額すべき事由又は費用を負担すべき事由が生じた日から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、受託者は、協議開始日を定め、委託者に通知することができる。

(平26告示9・一部改正)

(検査及び引渡し)

第31条 受託者は、業務を完了したときは、その旨を委託者に通知しなければならない。

2 委託者又は委託者が検査を行う者として定めた職員は、前項の規定による通知を受けたときは、通知を受けた日から10日以内に受託者の立会いの上、設計仕様書の定めるところにより、業務の完了を確認するための検査を完了し、当該検査の完了後速やかにその結果を受託者に通知しなければならない。

3 委託者は、前項の検査によって業務の完了を確認した後、受託者が成果物の引渡しを申し出たときは、直ちに当該成果物の引渡しを受けなければならない。

4 委託者は、受託者が前項の規定による申出を行わないときは、当該成果物の引渡しを業務委託料の支払の完了と同時に行うことを請求することができる。この場合においては、受託者は、当該請求に直ちに応じなければならない。

5 受託者は、業務が第2項の検査に合格しないときは、直ちに修補して委託者の検査を受けなければならない。この場合においては、修補の完了を業務の完了とみなして、前各項の規定を適用する。

(平26告示9・一部改正)

(業務委託料の支払)

第32条 受託者は、前条第2項(同条第5項後段の規定により適用される場合を含む。第3項において同じ。)の検査に合格したときは、業務委託料の支払を請求することができる。

2 委託者は、前項の規定による請求があったときは、請求を受けた日から30日以内に業務委託料を支払わなければならない。

3 委託者がその責任に帰すべき事由により前条第2項に規定する期間内に検査をしないときは、その期限を経過した日から検査をした日までの期間の日数は、前項に規定する期間(以下「約定期間」という。)の日数から差し引くものとする。この場合において、その遅延日数が約定期間の日数を超えるときは、約定期間は、遅延日数が約定期間の日数を超えた日において満了したものとみなす。

(平26告示9・令2告示8・一部改正)

(引渡し前における成果物の使用)

第33条 委託者は、第31条第3項若しくは第4項又は第37条第1項若しくは第2項の規定による引渡し前においても、成果物の全部又は一部を受託者の承諾を得て使用することができる。

2 前項の場合においては、委託者は、その使用部分を善良な管理者の注意をもって使用しなければならない。

3 委託者は、第1項の規定により成果物の全部又は一部を使用したことによって受託者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(前金払)

第34条 受託者は、保証事業会社と、契約書記載の業務完了の時期を保証期限とする公共工事の前払金保証事業に関する法律第2条第5項に規定する保証契約(以下「保証契約」という。)を締結し、その保証証書を委託者に寄託して、業務委託料の10分の3以内の前払金の支払を委託者に請求することができる。

2 委託者は、前項の規定による請求があったときは、請求を受けた日から14日以内に前払金を支払わなければならない。

3 受託者は、業務委託料が著しく増額された場合においては、その増額後の業務委託料の10分の3から受領済の前払金額を差し引いた額に相当する額の範囲内で前払金の支払を請求することができる。この場合においては、前項の規定を準用する。

4 受託者は、業務委託料が著しく減額された場合において、受領済の前払金額が減額後の業務委託料の10分の4を超えるときは、受託者は、業務委託料が減額された日から30日以内に、その超過額を返還しなければならない。ただし、この項の期間内に第37条の規定による部分引渡しに係る業務委託料の支払をしようとするときは、委託者は、その支払額の中からその超過額を控除することができる。

5 前項に規定する期間内で前払金の超過額を返還する前に更に業務委託料を増額した場合において、当該増額後の業務委託料が前項の規定による減額前の業務委託料以上の額であるときは、受託者は、その超過額を返還しないものとし、当該増額後の業務委託料が前項の規定による減額前の業務委託料未満の額であるときは、受託者は、受領済の前払金の額から当該増額後の業務委託料の10分の4の額を差し引いた額を返還しなければならない。

6 委託者は、受託者が第4項に規定する期間内に超過額を返還しなかったときは、その未返還額につき、当該期間を経過した日から返還をする日までの期間について、その日数に応じ、政府契約の支払遅延防止等に関する法律(昭和24年法律第256号)第8条第1項の財務大臣の決定する率(以下「財務大臣の決定する率」という。)で計算した額の遅延利息の支払を請求することができる。

(平26告示9・令2告示8・一部改正)

(保証契約の変更)

第35条 受託者は、前条第3項の規定により受領済の前払金に追加して更に前払金の支払を請求する場合には、あらかじめ、保証契約を変更し、変更後の保証証書を委託者に寄託しなければならない。

2 受託者は、前項に定める場合のほか、業務委託料が減額された場合において、保証契約を変更したときは、変更後の保証証書を直ちに委託者に寄託しなければならない。

3 受託者は、前払金額の変更を伴わない履行期間の変更が行われた場合には、委託者に代わりその旨を保証事業会社に直ちに通知するものとする。

(平26告示9・一部改正)

(前払金の使用等)

第36条 受託者は、第34条に規定する前払金をこの業務の材料費、労務費、外注費、機械購入費(この業務において償却される割合に相当する額に限る。)、動力費、支払運賃及び保証料に相当する額として必要な経費以外の支払に充当してはならない。

(平26告示9・一部改正)

(部分引渡し)

第37条 成果物について、委託者が設計仕様書において業務の完了に先立って引渡しを受けるべきことを指定した部分(以下「指定部分」という。)がある場合において、当該指定部分の業務が完了したときについては、第31条及び第32条の規定を準用する。この場合において、第31条中「業務」とあるのは「指定部分に係る業務」と、「成果物」とあるのは「指定部分に係る成果物」と、同条第4項及び第32条中「業務委託料」とあるのは「部分引渡しに係る業務委託料」とそれぞれ読み替えるものとする。

2 前項に規定する場合のほか、成果物の一部分が完了し、かつ、可分なものであるときは、委託者は、当該部分について、受託者の承諾を得て引渡しを受けることができる。

3 第31条及び第32条の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第31条中「業務」とあるのは「引渡部分に係る業務」と、「成果物」とあるのは「引渡部分に係る成果物」と、同条第4項及び第32条中「業務委託料」とあるのは「部分引渡しに係る業務委託料」とそれぞれ読み替えるものとする。

4 第1項及び前項の規定により準用される第32条第1項の規定により受託者が請求することができる部分引渡しに係る業務委託料は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める式により算定する。この場合において、第1号中「指定部分に相応する業務委託料」及び第2号中「引渡部分に相応する業務委託料」は、委託者と受託者とが協議して定める。ただし、委託者が第1項及び前項において準用する第31条第2項の検査の結果の通知をした日から14日以内に協議が整わない場合には、委託者が定め、受託者に通知する。

(1) 第1項に規定する部分引渡しに係る業務委託料 指定部分に相応する業務委託料×(1-前払金の額/業務委託料)

(2) 第2項に規定する部分引渡しに係る業務委託料 引渡部分に相応する業務委託料×(1-前払金の額/業務委託料)

(平26告示9・一部改正)

(第三者による代理受領)

第38条 受託者は、委託者の承諾を得て業務委託料の全部又は一部の受領につき、第三者を代理人とすることができる。

2 委託者は、前項の規定により受託者が第三者を代理人とした場合において、受託者の提出する支払請求書に当該第三者が受託者の代理人である旨の明記がなされているときは、当該第三者に対して第32条(前条において準用する場合を含む。)の規定に基づく支払をしなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(前払金等の不払に対する受託者の業務中止)

第39条 受託者は、委託者が第34条又は第37条において準用される第32条の規定に基づく支払を遅延し、相当の期間を定めてその支払を請求したにもかかわらず、支払をしないときは、業務の全部又は一部を一時中止することができる。この場合においては、受託者は、その理由を明示した書面により、直ちにその旨を委託者に通知しなければならない。

2 委託者は、前項の規定により受託者が業務を一時中止した場合において、必要があると認められるときは、履行期間若しくは業務委託料を変更し、又は受託者が増加費用を必要とし、若しくは受託者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(かしに対する受託者の責任)

第40条 委託者は、成果物にかしがあるときは、受託者に対して相当の期間を定めてそのかしの修補を請求し、又は修補に代え、若しくは修補とともに損害の賠償を請求することができる。

2 前項において受託者が負うべき責任は、第31条第2項(第37条第1項又は第3項において準用する場合を含む。)の規定による検査に合格したことをもって免れるものではない。

3 第1項の規定によるかしの修補又は損害賠償の請求は、第31条第3項又は第4項の規定による成果物の引渡しを受けた場合は、その引渡しの日から本件建築物の工事完成後2年以内に、また、第37条第1項又は第2項の規定による部分引渡しを受けた場合は、その引渡しの日から当該部分を利用した工事の完成後2年以内に、それぞれ行わなければならない。ただし、これらの場合であっても、成果物の引渡しの日から10年間を超えては、修補又は損害賠償の請求を行えない。

4 前項の規定にかかわらず、成果物のかしが受託者の故意又は重大な過失により生じた場合には、同項に規定する請求を行うことができる期間は、引渡しを受けた日から10年とする。

5 委託者は、成果物の引渡しの際にかしがあることを知ったときは、第1項の規定にかかわらず、その旨を直ちに受託者に通知しなければ、当該かしの修補又は損害賠償の請求をすることはできない。ただし、受託者がそのかしがあることを知っていたときは、この限りでない。

6 第1項の規定は、成果物のかしが設計仕様書の記載内容、委託者の指示又は貸与品等の性状により生じたものであるときは適用しない。ただし、受託者がその記載内容、指示又は貸与品等が不適当であることを知りながらこれを通知しなかったときは、この限りでない。

(平26告示9・一部改正)

(履行遅滞の場合における損害金等)

第41条 受託者の責任に帰すべき事由により履行期間内に業務を完了することができない場合においては、委託者は、損害金の支払を受託者に請求することができる。

2 前項の損害金の額は、業務委託料から第37条の規定による部分引渡しに係る業務委託料を控除した額につき、遅延日数に応じ、財務大臣の決定する率で計算した額とする。

3 委託者の責任に帰すべき事由により第32条第2項(第37条において準用する場合を含む。)の規定による業務委託料の支払が遅れた場合においては、受託者は、未受領金額につき、遅延日数に応じ、財務大臣の決定する率で計算した額の遅延利息の支払を委託者に請求することができる。

(平26告示9・令2告示8・一部改正)

(委託者の解除権)

第42条 委託者は、受託者が次の各号のいずれかに該当するときは、契約を解除することができる。

(1) その責任に帰すべき事由により履行期間内に業務が完了しないと明らかに認められるとき。

(2) 管理技術者を配置しなかったとき。

(3) 第45条第1項の規定によらないで契約の解除を申し出たとき。

(4) 前3号に掲げる場合のほか、この契約に違反し、その違反により契約の目的を達成することができないと認められるとき。

(5) 受託者が次のいずれかに該当するとき。

 役員等(受託者が個人である場合にはその者を、受託者が法人である場合にはその役員又はその支店の代表者をいう。以下この号において同じ。)が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下この号において「暴力団員」という。)であると認められるとき。

 暴力団(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第2号に規定する暴力団をいう。以下この号において同じ。)又は暴力団員が経営に実質的に関与していると認められるとき。

 役員等が自己、自社若しくは第三者の不正な利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもって、暴力団又は暴力団員を利用するなどしたと認められるとき。

 役員等が、暴力団又は暴力団員に対して資金等を供給し、又は便宜を供与するなど直接的あるいは積極的に暴力団の維持、運営に協力し、若しくは関与していると認められるとき。

 役員等が暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。

2 前項の規定により契約が解除された場合は、受託者は、業務委託料の10分の1に相当する額を違約金として委託者の指定する期限までに支払わなければならない。

3 前項の場合において、第4条の規定により契約保証金の納付又はこれに代わる担保の提供が行われているときは、委託者は、当該契約保証金又は担保をもって違約金に充当することができる。

(平26告示9・令2告示8・令3告示8・一部改正)

(談合その他不正行為による委託者の解除権)

第43条 委託者は、受託者がこの契約に関して、次の各号のいずれかに該当するときは、契約を解除することができる。

(1) 公正取引委員会が、受託者に違反行為があったとして私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号。以下「独占禁止法」という。)第49条に規定する排除措置命令を行い、当該排除措置命令が確定したとき。

(2) 公正取引委員会が、受託者に違反行為があったとして独占禁止法第62条に規定する納付命令を行い、当該納付命令が確定したとき。

(3) 受託者が、刑法(明治40年法律第45号)第96条の6又は第198条による刑が確定したとき。

(平26告示9・令2告示8・一部改正)

(その他の委託者の解除権)

第44条 委託者は、業務が完了するまでの間は、第42条第1項又は前条第1項の規定によるほか、必要があると認めるときは、契約を解除することができる。

2 委託者は、前項の規定に基づき契約を解除したことにより受託者に損害を及ぼしたときは、その損害を賠償しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(契約が解除された場合等の違約金)

第44条の2 次の各号のいずれかに該当する場合においては、受託者は、業務委託料の10分の1に相当する額を違約金として委託者の指定する期間内に支払わなければならない。

(1) 第42条又は第43条の規定によりこの契約が解除された場合

(2) 受託者がその債務の履行を拒否し、又は受託者の責に帰すべき事由によって受託者の債務について履行不能となった場合

2 次の各号に掲げる者がこの契約を締結した場合は、前項第2号に該当する場合とみなす。

(1) 受託者について破産手続開始の決定があった場合において、破産法(平成16年法律第75号)の規定により選任された破産管財人

(2) 受託者について厚生手続開始の決定があった場合において、会社更生法(平成14年法律第154号)の規定により選任された管財人

(3) 受託者について再生手続開始の決定があった場合において、民事再生法(平成11年法律第225号)の規定により選任された再生債務者等

3 第1項の場合(第42条第5号の規定により、この契約が解除された場合を除く。)において、第4条の規定により契約保証金の納付又はこれに代わる担保の提供が行われているときは、委託者は、当該契約保証金又は担保をもって違約金に充当することができる。

(令2告示8・追加)

(受託者の解除権)

第45条 受託者は、次の各号のいずれかに該当するときは、契約を解除することができる。

(1) 第21条の規定により設計仕様書を変更したため業務委託料が3分の2以上減少したとき。

(2) 第22条の規定による業務の中止期間が履行期間の10分の5(履行期間の10分の5が6月を超えるときは、6月)を超えたとき。ただし、中止が業務の一部のみの場合は、その一部を除いた他の部分の業務が完了した後3月を経過しても、なおその中止が解除されないとき。

(3) 委託者が契約に違反し、その違反によって契約の履行が不可能となったとき。

2 受託者は、前項の規定により契約を解除した場合において、損害があるときは、その損害の賠償を委託者に請求することができる。

(平26告示9・一部改正)

(解除の効果)

第46条 契約が解除された場合には、第1条第2項に規定する委託者及び受託者の義務は消滅する。ただし、第37条に規定する部分引渡しに係る部分については、この限りでない。

2 委託者は、前項の規定にかかわらず、契約が解除された場合において、受託者が既に業務を完了した部分(第37条の規定により部分引渡しを受けている場合には、当該引渡し部分を除く部分。以下「既履行部分」という。)の引渡しを受ける必要があると認めるときは、既履行部分を検査の上、当該検査に合格した部分の引渡しを受けることができる。この場合において、委託者は、当該引渡しを受けた既履行部分に相応する業務委託料(以下「既履行部分委託料」という。)を受託者に支払わなければならない。

3 既履行部分委託料は、委託者と受託者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から14日以内に協議が整わない場合には、委託者が定め、受託者に通知する。

(平26告示9・一部改正)

(解除に伴う措置)

第47条 契約が解除された場合において、第34条の規定による前払金があったときは、受託者は、第42条第43条又は第44条の2第2項の規定による解除にあっては、当該前払金の額(第37条の規定により部分引渡しをしているときは、その部分引渡しにおいて償却した前払金の額を控除した額)に当該前払金の支払の日から返還の日までの日数に応じ財務大臣の決定する率で計算した額の利息を付した額を、第44条又は第45条の規定による解除にあっては、当該前払金の額を委託者に返還しなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、契約が解除され、かつ、前条第2項の規定により既履行部分の引渡しが行われる場合において、第34条の規定による前払金があったときは、委託者は、当該前払金の額(第37条の規定による部分引渡しがあった場合は、その部分引渡しにおいて償却した前払金の額を控除した額)前条第3項の規定により定められた既履行部分委託料から控除するものとする。この場合において、受領済の前払金になお余剰があるときは、受託者は、第42条第43条又は第44条の2第2項の規定による解除にあっては当該余剰額に前払金の支払の日から返還の日までの日数に応じ財務大臣の決定する率で計算した額の利息を付した額を、第44条又は第45条の規定による解除にあっては当該余剰額を、それぞれ委託者に返還しなければならない。

3 受託者は、契約が解除された場合において、貸与品等があるときは、当該貸与品等を委託者に返還しなければならない。この場合において、当該貸与品等が受託者の故意又は過失により滅失し、又は損傷したときは、代品を納め、若しくは原状に回復して返還し、又は返還に代えてその損害を賠償しなければならない。

4 前項前段に規定する受託者のとるべき措置の期限、方法等については、契約の解除が第42条第43条又は第44条の2第2項の規定によるときは委託者が定め、第44条又は第45条の規定によるときは、受託者が委託者の意見を聴いて定めるものとし、前項後段に規定する受託者のとるべき措置の期限、方法等については、委託者が受託者の意見を聴いて定めるものとする。

(平26告示9・令2告示8・一部改正)

(賠償の予約)

第48条 受託者は、第43条第1項各号のいずれかに該当するときは、委託者が契約を解除するか否かを問わず、賠償金として、委託料の10分の1に相当する金額を支払わなければならない。業務が完成した後も、同様とする。ただし、同条第3号のうち、刑法第198条の規定による刑が確定した場合は、この限りでない。

2 前項の規定は、委託者に生じた実際の損害額が前項に規定する賠償金の額を超える場合においては、超過分について賠償を請求することを妨げるものではない。

(平26告示9・令2告示8・一部改正)

(相殺)

第49条 受託者がこの契約に基づく賠償金、損害金又は違約金を委託者の指定する期間内に支払わないときは、委託者は、その支払わない額に委託者の指定する期間を経過した日から業務委託料支払の日まで財務大臣の決定する率で計算した利息を付した額と、委託者の支払うべき業務委託料とを相殺し、なお不足があるときは、追徴する。

2 前項の規定により追徴をする場合には、委託者は、受託者から遅延日数につき財務大臣の決定する率で計算した額の延滞金を徴収する。

(平26告示9・令2告示8・一部改正)

(保険)

第50条 受託者は、設計仕様書に基づき保険を付したとき又は任意に保険を付しているときは、当該保険に係る証券又はこれに代わるものを直ちに委託者に提示しなければならない。

(平26告示9・一部改正)

(雑則)

第51条 この約款に定めるもののほか、必要な事項は、委託者と受託者とが協議して定める。

(平26告示9・一部改正)

(施行期日)

1 この告示は、平成21年5月1日から施行する。

(経過措置)

2 この告示の施行の日の前日までに、天草広域連合設計業務等委託契約約款(平成13年告示第5号)の規定によりなされた決定、手続その他の行為は、この告示の相当規定によりなされたものとみなす。

(平成22年告示第3号)

この告示は、平成22年4月1日から施行する。

(平成26年告示第9号)

この告示は、平成26年4月1日から施行する。

(令和2年告示第8号)

この告示は、令和2年4月1日から施行する。

(令和3年告示第8号)

この告示は、令和3年4月1日から施行する。

天草広域連合公共建築設計業務委託契約約款

平成21年5月1日 告示第4号

(令和3年4月1日施行)

体系情報
第6編 務/第4章
沿革情報
平成21年5月1日 告示第4号
平成22年3月29日 告示第3号
平成26年3月14日 告示第9号
令和2年4月1日 告示第8号
令和3年4月1日 告示第8号