○予防技術資格者の資格に係る運用基準
平成17年12月16日
消防長訓令第9号
第1 予防技術資格者の資格要件及び区分
1 消防長は、「消防力の整備指針第34条第3項の規定に基づき、予防技術資格者の資格を定める件」(平成17年消防庁告示第13号。以下「資格者告示」という。)第1条各号及び資格者告示附則第4項各号に規定する要件を満たす者に対し、次に掲げる区分に従い、様式第1号により予防技術資格者認定証を交付するとともに、予防技術資格者名簿を作成し、必要事項を記録するものとする。
(1) 防火査察専門員(立入検査、防火管理又は違反処理等の防火査察に関する業務を担当する者をいう。)
ア 消防庁長官が指定する試験(以下「予防技術検定」という。)のうち防火査察の区分に合格し、資格者告示第1条に規定する期間、火災の予防に関する業務(以下「予防業務」という。)に従事した経験を有する者
イ 資格者告示附則第4項第1号に規定する指定予防業務(以下この項において「指定予防業務」という。)のうち防火管理、防火査察又は違反処理に関する業務に従事した経験を有し、同項各号に該当する消防職員(平成23年3月31日までに、消防長に認定された者に限る。)
(2) 消防用設備等専門員(消防同意、消防用設備等に関する業務を担当する者をいう。)
ア 予防技術検定のうち消防用設備等の区分に合格し、資格者告示第1条に規定する期間、予防業務に従事した経験を有する者
イ 指定予防業務のうち消防同意又は消防用設備等に関する業務に従事した経験を有し、同項各号に該当する消防職員(平成23年3月31日までに、消防長に認定された者に限る。)
(3) 危険物専門員(危険物に関する業務を担当する者をいう。)
ア 予防技術検定のうち危険物の区分に合格し、資格者告示第1条に規定する期間、予防業務に従事した経験を有する者
イ 指定予防業務のうち危険物に関する業務に従事した経験を有し、同項各号に該当する消防職員(平成23年3月31日までに、消防長に認定された者に限る。)
2 資格者告示第1条各号及び附則第4項第1号に規定する予防業務又は資格者告示附則第4項各号に規定する指定予防業務に従事した年数は、消防長が職員の勤務に関する経歴により判断するものとする。
第2 受験資格の証明
資格者告示第2条第4号に規定する者は、1年以上の予防業務に従事した者で、実績については、様式第2号により消防長が証明するものとする。
第3 予防技術資格者の申請
1 第1に規定する防火査察専門員、消防用設備等専門員及び危険物専門員としての資格を有する者は、様式第3号に必要事項を記入し、所属長の確認を受け申請するものとする。
2 資格者告示第4条に規定する試験区分の合格者は、当該予防技術検定の合格証書の写しを添付して申請するものとする。
第4 予防技術資格者の認定
第3に規定する申請は、毎年3月に実施し、消防長は、申請内容を審査して4月に交付するものとする。ただし、消防長が特に必要があると認めた場合はこの限りでない。
第5 認定の取消し
消防長は、予防技術資格者が次の各号のいずれかに該当した場合は、認定を取り消すことができる。
(1) 所属長が予防技術資格者としての職務の遂行に困難があると判断した場合
(2) 特別の事情により当該職員が認定の取消しを申し出た場合
(3) その他認定の取消しが必要であると認めた場合
第6 資質の向上
専門員は、常に火災予防に関する高水準の知識、能力等を習得するように努めるものとする。
第7 その他に関する事項
1 指定予防業務は、それぞれ次に定めるところによるものとする。
(1) 防火管理
防火対象物の管理について権原を有する者に対し、次に掲げる事項の指導及びこれらに関する業務をいう。
ア 消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)第8条第1項及び法第8条の2第1項の規定に基づく消防計画の作成その他防火管理上必要な業務
イ 法第8条第2項の規定に基づく防火管理者の選任及び解任の届出
ウ 法第8条の2第2項の規定に基づく共同防火管理の協議すべき事項の届出
エ 法第8条の2の2第1項の規定に基づく防火対象物の点検及び報告
オ 法第8条の2の3第1項の規定に基づく防火対象物の点検及び報告の特例の認定
カ 法第8条の2の4の規定に基づく避難施設等の管理
(2) 防火査察
法第4条の規定に基づき、資料提出命令、報告徴収及び立入検査により消防対象物の位置、構造、設備及び管理の状況について、不備欠陥事項の有無を判断し、その是正の指導を行う業務をいう。
(3) 違反処理
(2)による立入検査等の結果により、不備欠陥事項の有無、火災発生危険性等から必要と認めるときに、次に掲げる規定に基づき指導又は措置命令等の行政処分及びこれに係る手続きを行う業務をいう。
また、次に掲げるもののほか、(6)に規定する危険物に関する業務に係る手続きを含むものとする。
ア 法第3条、法第5条、法第5条の2及び法第5条の3
イ 法第8条第3項、同条第4項、法第8条の2第3項及び同条第4項
ウ 法第8条の2の2第4項
エ 法第17条の4
(4) 消防同意
法第7条第1項の規定に基づき同意を求められた建築物の計画について、法律又はこれに基づく命令若しくは条例の規定で建築物の防火に関するものに違反する事項の有無を判断する業務をいう。
(5) 消防用設備等
法第17条第1項に規定する消防用設備等又は同条第3項に規定する特殊消防用設備等が法第17条第1項の規定に基づく政令若しくはこれに基づく命令又は法第17条第3項に規定する設備等設置維持計画に適合しているかどうかの判断及び法第17条の3の2に基づく検査並びにこれらに関する業務をいう。
(6) 危険物
法第9条の4に規定する少量危険物、法第10条から第16条の9までの規定に基づく危険物の貯蔵又は取扱い並びに危険物施設の位置、構造又は設備の状況が技術上の基準に従っているかの検査並びに技術上の基準に従うよう行う指導及び命令を行う業務をいう。
2 資格者告示第1条各号及び附則第4号各号の規定により予防技術資格者の資格を得た者は、予防業務に従事しないこととなった時においても、その資格を失することはなく、また、資格者告示附則第4項各号の規定により予防技術資格者とみなされる者は、平成23年3月31日以降においても、その資格を失することはないものとする。
附則
この基準は、平成18年4月1日から施行する。
附則(平成19年消防長訓令第2号)
この基準は、制定の日から施行する。