○天草広域連合総合評価落札方式実施取扱要綱

令和2年6月1日

告示第9号

(趣旨)

第1条 この要綱は、天草広域連合(以下「広域連合」という。)が発注する工事及び委託業務等(以下「事業」という。)において、地方自治法施行令(昭和22年5月3日政令16号)第167条10の2の規定に基づき、予定価格の制限の範囲内の価格をもって申込みをした者のうち、価格その他の条件が広域連合に最も有利な者を落札者と決定する競争入札(以下「総合評価落札方式」という。)を実施する場合の事務取扱について、天草広域連合契約規則(平成11年規則第15号。以下「契約規則」という。)に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この要綱において「公募型」とは、事業にかかる見積書及び実施体制、実施方針、技術提案等に関する提案書(以下「技術提案書」という。)を公募し、当該見積書及び技術提案書を基に必要に応じて、ヒアリングを実施したうえ、審査及び評価を行い、当該事業の履行に最も適した落札者を決定する方式をいう。

2 この要綱において「指名型」とは、あらかじめ複数の事業者を指名により選定し、当該事業者から見積書及び技術提案書の提出を受け、当該見積書及び技術提案書を基に必要に応じて、ヒアリングを実施したうえ、審査及び評価を行い、当該事業の履行に最も適した落札者を決定する方式をいう。

(対象事業)

第3条 総合評価落札方式で発注できる事業は次の各号に該当するものとする。

(1) 「標準型」 技術的な工夫の余地や効果が大きい事業において、広域連合が提示する仕様に対し、事業実施上の工夫等の技術提案を求めることにより、民間企業の優れた技術力を活用し、公共工事の品質を高めることを期待する事業。

(2) 「簡易型」 技術的な工夫の余地が小さい事業において、事業実施の確実性を確保するため、入札参加者の能力、実施計画、信頼性、社会性等と入札価格を一体として評価することが妥当と認められる事業。

(3) 「特別簡易型」 技術的な工夫の余地が小さい事業において、事業実施の確実性を確保するため、入札参加者の能力、信頼性及び社会性等と入札価格を一体として評価することが妥当と認められる事業。

(4) その他広域連合長が必要と認めた事業。

(指名審査委員会の役割)

第4条 広域連合長は、総合評価落札方式により落札者を決定しようとする場合は、あらかじめ当該事業が前条に該当するか否かの判断を天草広域連合工事指名等審査委員会設置規則(平成13年規則第36号)第1条の天草広域連合工事指名等審査委員会(以下「指名審査委員会」という。)に付議しなければならない。

2 指名審査委員会は、広域連合長が、総合評価落札方式により落札者を決定することとした事業について、次の各号に掲げるものを審議しなければならない。

(1) 総合評価落札方式の採用の可否

(2) 選定委員の選任に関すること

(3) 落札者の決定に関すること

(4) その他必要と認められる事項

(選定委員会)

第5条 広域連合長は、総合評価落札方式により落札者を決定しようとするときは、必要に応じて選定委員会を設置し、落札者決定に必要な事項を定め、落札者を決定することができる。

2 選定委員会の委員は、事業の内容等に応じて、次に掲げる者を充てる。

(1) 広域連合職員

(2) 構成市町の代表職員

(3) 学識経験を有する者

(4) その他広域連合長が必要と認める者

3 前項第3号及び第4号に該当する者を委員に選任した場合は、天草広域連合非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例(平成11年条例第12号)第2条各項及び第5条各項の規定に基づき、報酬及び費用弁償を支払う。

4 広域連合長は、選定委員会の会議において定めた、落札者決定に係る事項について、指名審査委員会に付議しなければならない。

5 その他選定委員会の運営について必要な事項は、広域連合長が別に定める。

(評価方法)

第6条 総合評価落札方式の評価方法は、入札価格及び技術提案書に基づく評価を用い、発注する事業によって適当な方法で行うものとする。

(学識経験を有する者への意見聴取)

第7条 総合評価落札方式の実施にあたっては、広域連合長は、落札者の決定基準を定めようとするときは、学識経験を有する者(以下「学識経験者」という。)2人以上の意見を聴取しなければならない。

2 広域連合長は、前項の意見聴取において、当該決定基準によって、落札者を決定しようとするときは、改めて意見聴取をする必要があるかどうかについて意見を聞くものとする。

3 前項において、改めて意見を聞くことが必要となった場合は、当該落札者を決定しようとするときに、あらかじめ、学識経験者から意見を聴かなければならない。

4 第5条に掲げる選定委員会を設置し、当該学識経験者と同一の者を同条第2項第3号に該当する者として委員に選任した場合は、選定委員会の会議において前各項に規定する意見聴取を行ったものとすることができる。

(参加資格)

第8条 総合評価落札方式の参加者が満たすべき要件(以下「参加資格」という。)は次に掲げるものとする。

(1) 地方自治法施行令(昭和22年5月3日政令第16号)第167条の4に規定に該当しない者。

(2) 広域連合の競争入札参加資格を有する者で、当該事業に対応する業務種別の登録をしている者。

(4) 次に定める期間において、天草広域連合工事等請負・委託契約に係る指名停止等の措置要領(平成26年4月3日告示第13―2号)による指名停止措置を受けていない者。

 公募型にあっては、総合評価落札方式参加意向申出書の提出期限から入札日前日まで。

 指名型にあっては、指名通知書の発送日から入札日前日まで。

2 第3条第1項第1号「標準型」及び第4号に該当する事業において、前項第2号に該当する者が極端に少なく、広く提案を求めることが困難な場合は、当該参加資格を適用しないことができる。この場合において、広域連合長は、入札公告の定める期日までに、参加者に競争入札参加者資格審査申請と同等の書類の提出を求め、参加資格の有無を審査しなければならない。

(入札公告)

第9条 広域連合長は、公募型により落札者を決定しようとする場合は、契約規則第4条第1項各号に規定するもののほか、次に掲げる事項を適当な方法で公告するものとする。

(1) 評価基準及び配点に関する事項

(2) 参加申出に関する事項

(3) 見積書及び技術提案書の作成方法及び提出に関する事項

(4) 技術提案書のヒアリングに関する事項

(5) 落札者決定の基準に関する事項

(6) 落札結果の通知に関する事項

(7) 質疑応答に関する事項

(8) その他広域連合長が必要と認めた事項

(9) 前各号について記載した説明書面に関する事項

(参加の申出)

第10条 公募型において入札に参加しようとする者は前条の公告において指定された事項に基づき、参加を申出なければならない。

2 広域連合長は、前項により申出のあった場合は、第8条に規定する提案資格の有無を確認し、前条の公告において定める期日までに、その結果を通知しなければならない。

(入札参加者の指名)

第11条 広域連合長は、指名型により落札者を決定しようとする場合は、第8条に規定する参加資格を有する者の中から、指名審査委員会の承認を経て、指名する者を選定しなければならない。

2 広域連合長は、前項により選定した者に対し、第9条の規定と同等の内容を通知するものとする。

3 前項の通知を受けた者は、当該通知において定める事項により、参加意思の有無を表明しなければならない。

(参加資格の喪失)

第12条 第10条第2項の規定により参加資格を有することが確認できた者又は前条第1項により選定された者が、次のいずれかに該当することが判明した場合は、参加ができないものとし、既に技術提案書を提出している場合は、当該技術提案書は無効とする。

(1) 第8条の規定の要件を満たさなくなった場合。

(2) 提出した書類に虚偽の記載があった場合。

(3) 技術提案書の作成にあたり、第三者の著作権等を侵害する内容を記載した場合。

2 前項の場合において、広域連合長は、当該参加者に対し、入札に参加できない旨又は提出された技術提案書を無効にする旨をその理由を付して通知しなければならない。

(落札予定者の決定)

第13条 広域連合長は、入札参加者のうち評価結果が最上位だった者を落札予定者とする。選定委員会を設置した場合は、選定委員会における評価結果が最上位だった者を落札予定者とする。

2 広域連合長は、前項により決定した落札予定者について、第7条第2項及び第3項の規定により、学識経験者の意見聴取が必要な場合は、意見聴取を行わなければならない。

(落札者の決定)

第14条 広域連合長は、前条の規定により、落札予定者を決定した場合は、指名審査委員会の承認を得たうえで、落札者と決定しなければならない。

2 広域連合長は、前項の承認の後、入札参加者に落札結果及び評価結果を通知しなければならない。

3 入札参加者は落札結果及び評価結果に対する異議を申し立てることはできない。

(選定結果の公表)

第15条 広域連合長は、前条第1項の承認の後、適当な方法で入札結果を公表しなければならない。

(補則)

第16条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は広域連合長が別に定める。

この訓令は、令和2年6月1日より施行する。

天草広域連合総合評価落札方式実施取扱要綱

令和2年6月1日 告示第9号

(令和2年6月1日施行)